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女流作家が描く女性のための官能小説集

小池真理子さんはじめ、12名の女性作家が書いた本です。特に印象的だったのは、岩井志麻子さんが書かれた「必滅の南の恋の歌」です。年に数回ベトナムの彼に会いに行く彼女。お互いの母国語では通じないから、片言の英語が共通語。”ホーチミンのあらゆる匂いは、彼の匂いを含んでいる。だからホーチミンの匂いは悪臭も異臭も含めて私を陶然とさせる。彼の唾液には蓮の花の匂いがあり、彼の先端からほとばしる体液には、香草の匂いがあった”という文が好きです。非日常的な時間が流れる二人。甘くせつなく、読んだ人をホッとさせる素敵な小説でした。

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